●ポリウレタン衣料の寿命は生地製造から約3年です! |
ポリウレタン衣料は、表面をコーティングした合成皮革や2枚の生地を貼り合わせたボンディング、弾性糸を織り込んだストレッチ衣料などがあります。これらの衣料品は、数年で経時劣化し、べちつき・剥離・糸切れ・吹き出し・弾性消失・型くずれなどを起こします。特に、湿度や紫外線や汗などによって、その進行が早まりますので、着用や保存には、充分ご注意下さい。 |

苫小牧地区クリーニング組合は、ファッションの多様化による新しい素材や加工などに応じた「プロの洗い技術」で、お客様に質の高いサービスを提供するよう心がけています。
また、近年ではファッション性重視の多種多様な製品が出回り、その中には本来洗濯に耐えられない不良繊維製品が少なからず含まれているのです。そのためのクリーニング事故を防ぐためにも、製造ミスによる問題衣料のご紹介をさせていただきたいと思います。
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LDマーク
高い品質・技術を提供します |

●減量加工で目よれが起きるブラウス |


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組成がポリエステル80%、綿20%のブラウスの両袖付け部分(上腕部)と裾回りに目よれが発生しました。両袖上腕部に発生するこの種の目よれ事故は、柔らかな風合いを出すために、織物を過激な薬品につけ込み糸を細くするポリエステル減量という加工をした製品に多く見られる特徴的な欠点です。
糸目が緩くなると柔らかな風合いになりますが、それだけ糸が動きやすくなります。このため、製造段階で目よれ防止加工(スリップ止め)を行う必要があります。これが不十分な場合、クリーニングや洗濯の際の柔軟加工材で糸が滑りやすくなり、着用行動(生出の上げ下げ、ウエストの動き)によって、主に縦糸が移動し粗密化が進行して発生する物です。クリーニングの際、一般に柔軟剤を使用していますが、生地本来の風合いを維持するためには、使用すべき物であり、またポリエステル主体の素材の場合、柔軟剤を使用していないと、冬などの乾燥時に静電気を帯電しやすく、着用時の不快感が発生します。 |
●不適切な接着芯地によるシミ出し |


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石油系溶剤によるドライクリーニング、タンブラー乾燥後、全体に斑点状のシミが発生しました。
これは、中綿の接着樹脂が、ドライクリーニング溶剤で膨潤し、乾燥熱によって溶解、表地にしみ出した典型的な事例です。この類似例報告は、社団法人日本衣料管理協会発行の『TES品質情報』他、多数の文献に紹介されています。
本製品は、一部ポリウレタンが使用されていることから、接着樹脂は「低温低圧タイプ」の物が使われている物と思われます。中綿を用いた製品は、通常の脱液工程でも溶剤が残留しやすいため、乾燥工程で接着樹脂に大きな影響を及ぼすことになります。接着剤がにじみ出た部分は、表面の屈折率が変化するので、シミが発生したかのような変化となり、変色事故とのように見えることもあります。このため、生地メーカーには接着樹脂の選定にあたって、事前に十分なドライクリーニング試験を行い、樹脂の溶出のないことを確認して、適切な接着樹脂を用いて製造して欲しいものです。 |
●湿度と紫外線で分解した遮光カーテン |


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クリーニングしたところ、外部からの光線によって、網状の光が漏れるような状態になりました。
この製品は、裏地に遮光を目的としてポリウレタン樹脂をコーティングしてありましたが、ポリウレタンは、紫外線と高温多湿の条件下で、本来の性質である加水分解が促進され、製造後3〜5年程度で経時劣化する事例が、多くの試験期間より報告されています。この場合、既に劣化していた樹脂をクリーニングしたことによって、洗浄時の揉み作用で剥離が進行した物です。
製品用途として、外部との遮断を目的とするカーテンであることから、室内側の冷暖房の英享で、結露しやすいなどの湿気が集中することになります。また、外部からの影響としては、遮光という光を吸収することが目的ですから、紫外線を大いに吸収することになります。
このような製品の使用目的に対して、紫外線と水分によって分解するような性質の素材を用いるということは、製品の企画段階に問題があったといえます。 |
●洗浄不良の羽毛の汚れ |


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ダウンコートをドライクリーニングしたところ縫製部分に色が染み出ました。
この製品を観察すると、濃紺部分と白地部分に限らず、白地部分と白地部分の縫製に沿って色の染み出しが見られます。また、染み出しの特徴として染みの縁部分が濃い輪ジミ状を呈しており、この場合ドライクリーニング溶剤によって油性の成分が動き出し縫製部分に集約されたと考えるべきです。
この染み出しの形状は、羽毛に含まれる皮脂成分などの汚染物質が溶け出し定着したものと考えられます。
この製品は、中国産グースの羽毛が中綿として使用されています。
中国本土の地方によっては、土壌が石灰質で、洗剤の効果が十分に発揮されない硬水タイプの地下水であることがあります。この場合油溶性の皮脂汚れが十分に落としきれないケースが多く、油脂汚れをよく落とすドライクリーニングによって、羽毛に残っていた多量の皮脂汚れが溶け出してくることになり、縫製部分周辺に染み出してきます。 |
●ソーピング不良による色泣き |


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婦人ジャケットの特に黒いプリントの部分が、クリーニングによって色泣きしました。
素材からこのプリントは、一般的に反応染料によるものと考えられます。特に色泣きの発生した黒柄部分は、重ねプリントを施されていることが多く、深い黒色を出すために、重ねプリントによる多量の染料を使用したが、一部の染料が定着せず、繊維の間で浮いた状態になっていたものと見られます。
色泣きはブリードと呼ばれる現象です。染色の後工程で繊維上に不安定な状態で残った染料を色止めする作業(フィックス)、また染着不良の染料を洗い出す作業(ソーピング)を行わなければなりませんが、ブリード現象はこれが不十分であったことによって発生します。 |
●必ず伸びるバイアス地のフレアスカート |


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ポリエステル100%のフレアスカートが、ドライクリーニング後に伸びてしまいました。左右の縫製部分は伸びていませんが、中央に向かうに従って扇状に伸びた状態です。
フレアスカートというのは、裾に向かって広がるように生地をバイアス(斜め)にとって製造するものですが、通常そのまま裁断すると中央が伸びてしまうため、パターン取りの段階である程度伸縮を調整して裁断しなければいけません。
この製品の場合、裁断時の調整がなされていないため、自然にバイアスに沿った形の変化が均一に現われています。両脇の地の目が、ほぼ直線になり中央部分がもっとも斜めになっています。このような製品の場合、着用・保管中などの自重によっても容易に変形する構造であるといえます。
商品設計と製品管理上の問題です。 |
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